レガシィ
[Wikipedia|▼Menu]

.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「レガシィ」はこの項目へ転送されています。

アウトバックについては「スバル・レガシィアウトバック」をご覧ください。

レガシィのその他の用法については「レガシー」をご覧ください。

スバル・レガシィ
6代目 レガシィB4
概要
製造国 日本
販売期間1989年 - 現在
ボディ
ボディタイプ4ドアセダン
5ドアステーションワゴン
系譜
先代スバル・レオーネ
後継ツーリングワゴン:
スバル・レヴォーグ
セダン(B4):
既存の5代目レガシィアウトバックに統合[1][2]
※北米を除く
テンプレートを表示

レガシィ(LEGACY)は、SUBARU(旧・富士重工業)が生産・販売している高級スペシャリティセダン、および生産・販売していたステーションワゴンである。

現在はセダンが北米のみ販売されているほか、日本国内では派生車種のクロスオーバーSUVであるアウトバックの日本での名称「レガシィ アウトバック」にその名を残している。[1]
概要

スバル・1000から始まる水平対向エンジンレオーネで実現された4WDセダンという、自社の特色として持っていたエンジン・駆動系を採用することで、販売増へとつながり、国内販売を回復させ、1980年代の倒産危機から当時の富士重工を救った車両である[3]アルシオーネSVXの販売終了以降はスバルの旗艦車種となった[4]

ツーリングワゴンをはじめ、アッパーミドルサルーン(当初はスポーツセダンとして展開)のB4、ステーションワゴン型SUVアウトバックなど、いずれのバリエーションも日本国内外で高い人気を誇った。

なお、ツーリングワゴンは2014年以降「レヴォーグ」として独立した車種となり、B4も2020年6月22日をもって日本国内での販売を終了した[5]ため、2022年現在日本国内で販売されているレガシィシリーズは、ワゴンのクロスオーバーモデルであるアウトバックが唯一となっている。
初代 BC/BF系(1989年-1993年)

スバル・レガシィ(初代)
BC2/BC3/BC4/BC5/BCA/BF3/
BF4/BF5/BF7/BFA/BFB型
セダン RSタイプRA(前期型)
ツーリングワゴン(後期型)
概要
販売期間1989年 - 1993年
デザイン杉本清
ボディ
乗車定員5人
ボディタイプ5ドアステーションワゴン
4ドアセダン
エンジン位置フロント
駆動方式四輪駆動/前輪駆動
パワートレイン
エンジン1.8 L/2.0 L/2.0 Lターボ/2.2 L水平対向4気筒
変速機5速MT/4速AT
サスペンション
ストラット
後ストラット
車両寸法
ホイールベース2,580 mm
全長4,545 mm
全幅1,690 mm
全高1,395 mm
車両重量1,350 kg
その他
姉妹車/OEMいすゞ・アスカCX(2代目)
※このモデルのみ
データモデルセダンGTタイプS2
系譜
先代スバル・レオーネ
テンプレートを表示

当時の富士重工業は、好調なアメリカ向けの輸出への過度の依存による組織の硬直化が進み、1980年代末には専門誌や新聞等で公然と他社による買収や吸収合併、倒産の危機が報道されるほどの厳しい局面を迎えていた。

倒産危機からの打開を図るべく、開発主管制度の導入、開発部門の連携強化等、大規模な組織改革が断行され、開発コード「44B」として開発が進められたのが、初代モデル(型式BC/BF/BJ〔=日本国外向けロールーフワゴン〕)である。 開発プロジェクトの総括責任者は、中村孝雄(商品企画室 担当部長)。1966年(昭和41年)5月14日発売のスバル・1000以来、改良を繰り返しながら長年使われてきたプラットフォームから決別し、すべてを完全新設計で作り上げた。

新開発のボディは、くさび形をモチーフに、ブリスターフェンダーが与えられ、各ピラーを黒色処理とすることで、ガラスが連続する航空機キャノピーを連想させるものとなった。「アルシオーネ」で用いられたデザインテーマを継承した[4]。デザインワークにはジョルジェット・ジウジアーロが関与したとも言われているが、純然たる社内デザインによる作である。チーフデザイナーを務めた杉本清は、スケッチの段階までジウジアーロとコンタクトがあったものの、最終的に社内でデザインが進められたと語っている[6]。特に4ドアセダンではデザイン上の特徴として、リヤサイドウィンドウとクォーターウィンドウの下端、ツーリングワゴンではクォーターウィンドウとリアウィンドウの下端をそれぞれ段付処理している。なお、オーストラリア向けであるリバティはセダンのリヤのバンパー造形、ならびにプレート位置が異なる。1991年(平成3年)のマイナーチェンジでセダンの「段付」の修正が検討されたが、大幅なプレス部品およびガラス部品の変更が必要なため断念したと言われている。

レオーネと比較して全長で約140mm、全幅で約30mm、ホイールベースで約110mm大型化した(4ドアセダン比)。レオーネに引き続き用意されたツーリングワゴンには、ひとつの伝統として2段ルーフが採用され、最上級の「VZ」にはルーフレールが標準装備された(順次、装着車種拡大)。ただし輸出向けツーリングワゴンには、単に「ワゴン(WAGON)」と呼ばれ、2段ルーフを採用していないモデルもある。

エンジンは新開発の水冷水平対向4気筒エンジン「EJ」型を搭載。EJ20のシリンダーブロックシリンダーヘッドはレオーネの「EA」型と同じく総アルミ合金製で、ペントルーフ型燃焼室、センタープラグ配置、クロスフロー方式である。また、全車に4バルブヘッドおよび電子制御インジェクションを採用している。クランクシャフト5ベアリング支持で、バルブ開閉機構にはHLA(ハイドロリックラッシュアジャスター)を設ける。さらにクランク角センサー、カム角センサー、ノックセンサーからの信号をECUで学習管理、点火時期を決定する電子制御点火方式を採っている。「RS」グレードに搭載された「EJ20」ターボは220 psを叩き出し、これは発表当時のクラス最強であった。

トランスミッションは、FF・4WD共、5速MTと4速ATが用意された。

4WD-5速MT車にはセレクティブ4WDとフルタイム4WDがあり、1.8L「Mi」のみセレクティブ4WDとなり、同排気量の「Ti」を含む他の4WD-5速MT車はフルタイム4WDとなる。「RS」系と「GT」はリヤデフにビスカスカップリングLSDを備える。ATは、油圧多板クラッチ「MP-T」をトランスファーに用いて、前後輪の回転差、車速、スロットル開度等から前後輪へのトルク配分を、前輪:後輪=6:4を基本として、自動かつ無段階に変化させる「アクティブ・トルク・スプリット4WD(ACT-4)」を採用している。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:204 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef